ジェイコム株をみずほ証券が誤発注した件について思うこと。
先日12月8日に、みずほ証券がジェイコム株を、61万円で1株売りのところを、1円で61万株売りとしてしまった。
単純な入力ミスだった。
株取引には一日に上下出る値幅制限というモノがある。
この日のジェイコム株の初値は67.2万円、下限は-10万円の57.2万円、ストップ安と言うヤツだ。
つまり1円で売りたくても、この日は57.2万円以下では売れない。
さらには発行株数14500株しかないのに61万株の売買注文が通ってしまった。
東証に対し値幅制限も発行株数も無視した売買注文が出せてしまうのは、証券会社ならではの特別扱いだ。
もう一つの問題が入力ミスを訂正できなかったことである。
みずほ証券では誤発注に気づき、1分25秒後に4回取り消しを行ったそうだ。
しかし東証のシステムエラーで取り消しが出来ず、みずほ証券は間違って売ってしまった株を買い戻すという行動にでた。
いったんストップ安の57.2万円になった株価は、買い戻しのため急上昇。
13分後今度はストップ高の77.2万円までになった。
ザラ場を見ていた人は気が付いていた、これは誤発注だということを。
個人投資家、機関投資家問わずにこのミスに便乗した。
共同通信の記事より
みずほ証券の発注ミスに付け込む形で、多額の利益を得たことに対しては、与謝野馨金融担当相や自民党から批判的な意見が出ており、こうした声に配慮することにしたとみられる。
全額返還するのは、UBS、日興コーディアルグループ、モルガン・スタンレー・ジャパン、リーマン・ブラザーズ証券グループ、クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券、野村証券の6社。
東証は11月1日にもシステムダウンで市場を混乱させている。
システムを作ったのは富士通なのだが検収をしてしまった以上、責任の所在は東証だと言うことはビジネスでは当たり前である。
1997年にあったシステムダウンの時も、当時のシステム担当日立製作所への損害賠償請求は出来なかった。
みずほ証券は同業他社の恩赦もあり、被害は最小限に。
鼻の良い個人投資家とネット証券会社は儲かったカッコだ。
そして自身の上場を棚上げされそうな東証は、政府からも市場からも外注先からも見放されどうなるのか。
最後にババを引かされるのは一体だれなのか・・・
人の金で金を生む行為は必要最小限にしたほうがいい。
そのうち自分で自分のケツが拭けなくなるぞ。
モノを作って売る、やっぱりこれがイイってば