近頃のニュースは震災復興を差し置いてTPPの話題ばかり。
しかし、結論が全然見えて来ない。
TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)は、簡単に言えば関税の撤廃だ。
輸入、輸出で掛かる関税を撤廃し、とてもシンプルな国際流通にするということ。
シンプルで言いじゃんと思うかもしれないが、メリットデメリットがある。
その前になぜ関税というモノがあるのかを知らないと話にならない。
関税(かんぜい)は、国内産業の保護を目的として又は財政上の理由から、輸入貨物に対して課される税金で、間接消費税に分類される
wiki
これも端的に言えば、関税で得たお金を、補助金等にあてて自国の産業を守ると言うことだ。
その補助金の最大の恩恵を受けているのが農業。
なので当然TPPには反対する、補助金が無くなったら生活が出来なくなるからね。
ちなみに、こんにゃくで1706%、米で778%の関税が掛かっているそうだ。
逆に賛成派は輸出をしている大手メーカー達。
関税が無くなれば外国で売れやすくなるのは明らかだ。
これだからTPPの結論が見つからない。
ここからはみどりかわの意見だが、まず商売の自由化は賛成だ。
能力とやる気があれば稼げる場所を作るのに反対する人はそうは居ないだろう。
しかしそれは閉ざされた空間、ひとつの国の事であって、物価の違う他国とやったらどうなるか?
当然コストの安い方ばかりが売れ、コスト高の国の製品は売れなくなる。
すると物価が平均化してくる。
上がる側はうれしいが、下がる側は厳しい。
だが数十年先を考えた場合、日本の立ち位置はどうなるのか。
今ある産業を残すと言うことは、補助金を与え続けることなのか?
こんな話がある。
日本製の絹の糸は世界的にも最高級品だ。
しかしそれを紡いでいるのはすでにご老人しか居なくなっている。
若者に継いではほしいが、補助金でやっと生活できる仕事をススメられるわけがない。
それでも、雄の蚕だけから紡いだ日本製の絹の糸は世界に通用するブランド力を持っているのだ。
このまま行けば農業と同様に、製造業でも補助金でやっと生活ができるレベルになってしまうのではないか?
そんな補助金生活に魅力を感じて参加したいという若者がいるだろうか?
だいいち関税だって補助金だって限度があるだろう。
どれを残してどれを切り捨てるかは、今の政府でできっこない。
つまり、みどりかわ結論はこうだ。
日本の生活水準が落ちるリスクは承知した上で、業界に携わる人々が責任を持って世界的に通用するモノとサービスを作り出す。
日本の食べ物だって、絹だって、鉄でも水でもなんでもまだまだ世界一流なモノがあるうちにね。
あたなのTPPについてのご意見を聞かせてください。
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