昔の職人は、技術は見て盗めと言われ育ってきた。
それは手に職を付けるという行為で、たぶん一人前になるには、自覚を持てという教えだったんじゃないかな。
そんで、そういう風にそだった職人はどこへ行っても、その業で喰っていけるという自信に繋がっていたのだろう。
この自覚もひとつの経営感覚だよな。
一方、昔の経営者は、地域の経営者から学べと言われてきた。
地域を大事にしない経営は、いずれそこに居られなくなると。
この名残が、各地にある協同組合や商工組合と呼ばれる中小企業団体だろう。
これも代々伝わる経営感覚だ。
しかしなぜか今は、この経営感覚をもった職人や、経営者が少ないような気がする。
職人がサラリーマンになって、経営者が二代目、三代目となると、そういう感覚はなくなってしまうのか?
まぁ、たしかにおかしらも20代の頃は給料さえもらえれば、どんな仕事でもよかった。
だけど、30過ぎた頃からは、職人サラリーマンながら、当時の社長に「新技術の設備を入れてください、保証人が足りないならオレがなりますから!」って進言したもんだ。
もちろん単なる思いつきじゃなく、試算をして借金を返せる勝算があったからだ。
(結果はそういう冒険はせず、閉鎖という道をたどるのだが。。。)
あの頃は今よりも中小企業全体では余裕があった。
今よりも確実にやれることは多かった。
この流れは未来にも続く、ほっておいたら、これから先もどんどん財政的、技術的にも障壁は多くなるだろう。
出来なくなる状況を待って、それを言い訳するより、今思いがあるならやっちゃえばいいだろ。
職人サラリーマンも、経営者も、経営感覚をもって世の中と関わればいいだろう。
評論家になるな!自ら起こせ!
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