童門冬二氏の講演を聴いた。「変革期のトップリーダー像」という演題だった。
時代は変われど人の生き方は変わらない。童門氏の描く歴史上の人物の生き様は、現代の経営者の忘れがちな部分を思い出させてくれる。
小説家の追求する真実とは、そのまま読者が追求とようとするおのれの真実に成りうるのかもしれない。
歴史に材を求めながら”組織と人間”をテーマに童門冬二先生に大いに語っていただきます。
その講演の中で、トップリーダーに必要なモノは
- 先見
- 情報
- 判断
- 決断
- 実行
- 体
の6つだと言われていた。
それぞれの後に「力」という文字を加えてこんな事も言われていた。
「戦国時代の武将、武田信玄と上杉謙信、確かに名将ではあるが、二人とも同じ欠陥があった。それは6つ目の体力。
武田信玄は肺病で53歳に、上杉謙信は大酒が原因で49歳で命を落としている。
言ってみれば川中島の合戦は肺病とアル中のケンカだった」と。
落語好きの童門氏の話にはユーモアがある。
現在の経営者に置き換えて考えると確かに6つ目の体力には気を配る時間が割けないのが現実だ。
日々、判断、決断、実行を繰り返すのが精一杯といったところが多いだろう。
武田信玄と上杉謙信、共に部下達からの信頼は厚かった。
大将のためならば命をかけて戦う、足軽(従業員)と家臣(管理職)。
この信頼がどこから生まれてくるのか、それは人の風度(魅力という意味合い)と、分権と責任を徹底させていたことだと。
社長が決断し従業員に直に指示をしていては管理職が育たない、現場では社長の分身として権限を分け与え、判断、決断をする管理職に責任を持って実行させることが必要だと言うことだ。
ミナロの様な小さい企業では管理職と言う者は居ないが、ある意味全員が従業員であって管理職でもある。
この先多くの人を雇える会社に成らないとは言い切れない、「分権と責任」これを意識して日々の仕事に向かうように心がけたいと思う。
桶狭間の話も面白かったです。
童門冬二氏のプロフィール、主な著書
TBしています。
ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘
[ゴーログ]逆境こそが経営者の資質を磨く!