今日は改めて考えさせられる事があった。
経営戦略という言葉があるが、これが我々のような零細製造業にも使えるのか?と言うコトだ。
将来の目標を掲げ、そこにたどり着くためになにをすればいいかを紙に書く。
こんな所から経営戦略の儀式は始まる。
しかし基本的に受注生産である零細製造業が、来年の受注量と種類を決められるだろうか?
来週の仕事量も読めないところが大多数だろう。
仮にフォームに書き込んだ経営戦略が出来上がったとしても、自分本位以外の何者でもない。
戦略とは長期的・全体的展望に立った闘争の準備・計画・運用の方法。
言いかえれば、割のいい仕事だけ選んでいくという考えから経営戦略という言葉を使うようになったと思うのだが、大切な相手の事は考えていない。
大衆を相手にするメーカーであれば戦略も成り立つだろう。
ターゲットにしたい相手以外は省略できる。
しかし我々のような外注先の場合、ターゲット以外を省略することなんて出来るのだろうか?
仕事の割が良いのか悪いのか、その判断は狭い範囲の中からなにを基準にするのだろうか?
代金の割が悪いからと言って、断れる人付き合いだったのか?
戦略を考える前に、相手にしてもらえる所へ出ないと話にならない。
中小零細製造業のすべてが経営戦略なんて言い出したら、なにも作れなくなる。
ミナロがもし起業時に戦略を考えていたら今の様にはなっていなかっただろう。
長期的・全体的展望なんて景気の良し悪しでも今月の売上によってもあっという間に変わる。
当時の状況で戦略を考えていたとしたら、「3年目で黒字になればいいや、それから人も増やそう」とか言っていたのではなかろうか。
ところが戦略を持たないことで、初年度から黒字、毎年増収増益、人員も倍になった。
状況に応じた無形の経営だったからこそ、風を捉えられた。
営業の仕方、経営の仕方と言った短期的な戦術は実践をやりながら覚えた。
中小零細製造業には、お金の繋がりより人の繋がりを重視する営業経営戦術のほうが、よっぽど重要だと感じている。
戦略が必要なのはガンダムが出来てからかな?