[木村剛のコラム] 零細企業対策に注力せよ!を読んで。
日本企業の99.7%は中小企業。
働いている人の70.2%が中小企業に勤めている。
景気が回復基調の中、中小企業への公的資金注入額が5年ぶりに増えた。
が、実際は金融機関の見方が変わっているのかどうか?
木村剛氏は
「雨の日に傘を貸さずに、晴れの日に傘を貸します」
と例え、報道されている内容とはかけ離れている点を指摘している。
中小企業という枠で考えると、資本金3億円以下または常時雇用する従業員300人以下の会社と定義されている。
この枠はものすごく広い。
例えば実質取締役兼従業員で一人の有限会社でも、従業員300人の有限会社でも商法的には同じ有限会社として扱われる。
この事について木村剛氏は
中堅企業を含んだ「中小企業」と中小企業と呼ぶには小さい「零細企業」に分けて論じるべきだろう。
と言われている。
報道されるのは一部の中小企業(中堅企業)だけの出来事であり、中小企業の殆どの割合を占める零細企業の実体は反映されていないからだ。
まったくもってその通りだと感じる。
すでに数年前から、史上最高の利益、ボーナス満額支給と景気のいいニュースはあった。
その頃はごく一部の大手だけだ、これが徐々にではあるが末端の製造業にも降りて来つつある。
しかしその格差はもの凄い。
いまだに倒産、廃業に追い込まれる企業はある。
これは公的資金注入以前の問題ではあると思うが、木村剛氏の言う、
零細企業の経営者は営業マンか技術者であり、財務に疎いか、もしくは興味がない。全国紙は読まないし、金融情報も行き届いていない。
別の見方をすれば、これも仕事が取れない理由のひとつだろう。
各銀行がアンケート対象に出来ていない零細企業には、やはり仕事も来ていないのだ。
経済の毛細血管である我々が、死滅寸前でマヒしている状態から早期に回復するためには、より心臓に近づくか「血をくれ~」と叫び続けるしかない。
最後に木村剛氏は、
そこで提案がある。現職への復帰オプションを付けた上で、官僚の方々にゼロから起業してもらったらどうだろう。机上で政策を検討するより、零細企業に何を為すべきかがきっとみえてくるはずだ。
としめているが、訓練的捉え方で本気度が無く、業績が上がらずとも途中で放り投げ、また税金の無駄遣いが増えるだけの様な気がするのだが・・・
やれるモンならやって見ろという皮肉かな?
それはさておき、無理に現場と官僚の距離を近づけなくてもイイだろう。
文句が言えるところを残すのも必要かと
[木村剛のコラム] 零細企業対策に注力せよ!